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ニューズ&コメンタリー

オリンパス:菊川会長兼社長の辞任と高山新社長の就任を発表した10月26日の記者会見の一問一答

 10月26日に東京・西新宿の京王プラザホテル44階の宴会場「ハーモニー」で開かれたオリンパスの記者会見では、菊川剛社長兼会長の辞任と、高山修一専務の社長就任が発表された。そのやりとりのほぼすべてを以下に再現する。

拡大コメントを読み上げる司会者(右)と高山社長(左奥)=10月26日午後5時34分、東京都新宿区で

 司会者:2つコメントをお預かりしていますので、ご紹介いたしたいと思います。1つは、社外取締役が当社3名いらっしゃいますが、その方たちのコメント。もう一つは菊川剛のコメント。その二つを読み上げさせていただきたいと思います。最初に社外取締役のメンバーの皆さまのコメントでございます。


 (社外取締役メンバーのコメント)

 社外取締役メンバーは、取締役専務執行役員の高山修ーを代表取締役社長に推薦いたしました。

 高山は、医療技術現場を長く経験したのち、現在は映像事業のトップとして陣頭指揮をとっております。当社の成長分野の経験を持っており、かつ、今後の事業建て直しを図るうえで最も適任であると判断しました。

 また、1999年から2003年までの4年間は人事のトップもつとめており、社内人材の適材適所の判断もでき、社内をこれからまとめていくために重要な要件であります人望の厚い人間でございます。

 以上のような理由により、高山氏を推薦いたしました。今後は高山を中心に、ものづくりを追求するオリンパスWAYを新たな気持ちで社員全員共有・徹底していくことを社外取締役として確信いたしております。


 引き続きまして、前会長兼社長執行役員の菊川剛のコメントを読み上げさせていただきます。


 (前代表取締役会長兼社長執行役員菊川剛のコメント)

 代表取締役社長の交代に端を発する一連の報道内容や株価の低迷等を通じ、お客様、お取引様、株主の皆様など、各方面にご心配、ご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。

 新聞等で報道されております過去の買収は、適切な評価、手続きを経て実施したものです。不正行為は一切ございませんが、第三者委員会を立ち上げ、改めて公正に調査していただくための準備を進めております。

 その第三者委員会の設立にあたって、当社の今後の信頼回復への取り組みを、新しい体制で推進すべきと判断いたしました。よって本日、代表取締役会長兼社長の辞任を取締役会に申し出て、了承された次第でございます。

 一日も早く、事態を収拾し、社会の信頼を取り戻し、お客様、お取引様、株主の皆様にご安心いただけるよう、取締役の一人として努力して参ります。

 今後も変わらぬご指導、ご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。

 

 続けて、司会者は高山新社長に発言を促した。高山新社長は演台の前に立って、発言を始めた。

 ただいまご紹介をいただきました、オリンパス株式会社代表取締役社長執行役員を拝命しました高山でございます。本日はお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

 

 ここで高山新社長は着席し、そのうえで発言を続けた。

 平成23年10月14日の、代表取締役社長の交代に端を発する、一連の報道内容や株価の低迷、これを通じまして、当社の製品をご愛用頂いておりますお客様、お取引先様、そして株主の皆様など、各方面に多大なるご心配とご迷惑をおかけしていますことを、ここに深くお詫び申し上げます。

 本日の取締役会において、代表取締役会長 兼 社長執行役員CEOであります菊川剛(つよし)は、代表権、および、会長兼社長執行役員 CEOの役職を返上し、本日付で私、高山修ーが代表取締役社長執行役員に選任をされましたので、ここに改めましてご報告申し上げます。

 10月21日に東京証券取引所および当社ホームページにおきまして開示いたしました通り、当社は、過去の企業買収に関する第三者委員会を設立すべく、準備を急いでおるところでございます。現在、外部の有識者の方々にお願いを差し上げているところでございます。この第三者委員会の構成メンバーなどにつきましては、詳細が決まり次第、速やかにご案内申し上げます。

 私の社長就任は、先ほどご案内ございましたように、社外取締役及び他の取締役からの強い要請を受けたことによるものです。私自身、当社として、各方面にご心配やご迷惑をおかけしておりますことはたいへん残念な思いでございます。当社を取り巻く事態の深刻さを認識し、信頼回復に向けた陣頭指揮を執る決意を固めた次第です。

 信頼回復を最優先事項としつつ、社長として、2010年5月に発表して以降、順調に推移しております「2010年経営基本計画」を着実に遂行します。収益面では、筋肉質な会社への変貌、これを期したコストカット、さらには構造改革も引き続き実践し、企業価値を高めてまいる所存でございます。また、社会の皆様にお役に立つ製品をお届けするうえで、研究開発は命綱とも言えるものでございます。経営の源泉の1つといたしまして、独自技術を生む研究開発を、これまで通り重視してまいります。

 ここで私の自己紹介になりますけど、私は 1970年にオリンパスに入社をして以来、長らく研究開発ならびに製品開発に従事してまいりました。とりわけ内視鏡の製品開発・技術開発につきましては、医療の現場で奮闘しておられます先生方(ドクター)、お客様の当社製品に対する強い期待、これを肌で感じながら業務に従事してまいりました。管理職という立場では研究開発関連の管理職を長年務めてまいりましたほか、人事部長として社内の幅広い人材に接した経験がございます。取締役就任後は、顕微鏡、産業システム、このカンパニーのカンパニー長としてライフサイエンスあるいはその関連の装置を事業とするカンパニー長を経験してまいりました。今年の4月からは、カメラを中心といたします弊社の映像事業を行っています関連子会社でございますが、オリンパスイメージング株式会社の社長を務めておりました。当社の映像機器が、感動の現場を記録するという意味では欠かせない道具でありますし、世界中の方々にご愛用頂けるよう、映像事業の収益改善に向けて邁進してきているところでございます。

 私はいま申し上げましたように、研究開発、製品開発、こういった業務が中心でございますが、上流から下流までの経験、さらには、カメラ、顕微鏡、内視鏡、オリンパスの主要全事業を経験してまいりましたので、今後の企業価値拡大、さらには、コーポレートガバナンスの強化、これに向けて邁進していく所存でございます。私の経験の全てを注ぐことはもちろんでございますが、足りない部分は関係各位のお力を借りながら、ステークホルダーの皆様からのご信頼を一日でも早く取り戻すことが、私の使命であると自覚しております。

 最後に会社といたしまして、早期に第三者委員会を作り、しっかりと結論を出すことが喫緊のことと認識をしております。また、会社として、現状の市場を鑑み、できるかぎりの情報をできるだけ早く皆さまにお届けする、これもお約束したいと思います。

 何卒、宜しくご指導のほど、お願い申し上げます。

 

 司会者が「それではこれから皆さま方のご質問をお受けしたいと思います」と述べ、質疑応答が始まった。

 ■「現時点では疑問に答えられない」

拡大記者会見する高山新社長=10月26日午後5時44分、東京都新宿区で

 ――このような形で社長を交代されて、ウッドフォード氏からの疑問に答えられているのか?

 高山新社長:ウッドフォード氏の発表により、私どもにとっては、大変問題なことだと思っています。この疑問に現時点ではお答えできる状況にはありません。これを第三者委員会に改めてご確認いただいて、その上で私どもとしてはウッドフォード氏が公開しました社内機密の情報の確認をしていく。いずれにしてもこれから早期に立ち上げます第三者委員会、この結論によると申し上げさせていただきたい。

 ■「ウッドフォード氏の独断専行が目につき」

 ――女性記者:ロイター通信の○○ですが、ウッドフォード元社長が「役員全員辞任するべきだ」と主張してますけれども、これに対してのコメントをお願いしたいです。あと、今まで菊川さんとのご関係はどのような関係をもってきましたでしょうか?

 高山社長:確かに「全員辞めてウッドフォード氏自身が社長につくんだ」ということを言っておりますね。言っていることは事実でございますが、私どもは全くそのように思っておりません。で、それ以上、細かいこともあるんだと思いますけれども、ここで第三者委員会を立ち上げるということでございますので、細かいことを申し上げると第三者委員会のほうに問題がございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
 それから菊川とウッドフォード氏との関係でございますけども、最初は大変良い関係だったと思いますが、すでに私どもがきょうでもコメントしておりますように、ウッドフォード氏の独断専行があまりにも目につきまして、それから、月に数日ぐらいしか日本にいない月もございまして、多くの案件が滞ることがありました。

 司会者:すいません、ちょっと。ご質問は菊川さんと高山さんとのご関係です。

 高山社長:私と菊川の関係は、もちろん今までは社長・会長と取締役執行役員という関係でございましたけれども、私は、人事部長の時代には、一緒に仕事したことはございます。特別いいというわけでもございませんが、悪くもございませんし、たいへん仕事を進める上ではいい関係をもっている。こういうふうに私としては認識をしております。

 ■「企業価値を毀損しているわけではない」

 ――男性記者:テレビ東京の豊島と申します。現在、ウッドフォード氏に対する法的措置などは検討されているんでしょうか? そして、第三者委員会は具体的にいつ頃を目処に設置したいとお考えでしょうか? そして3点目、今回なかなか説明がなされないという中で、株もほぼ半額近く下げて、ひいては日本企業に対する海外の投資家などからの批判的な目もかなり招いていると思うのですが、こうした投資家からの不信を招いていることについての責任についてどうお考えでしょうか?

 高山社長:まず最後の株の話ですけれども、確かに株が下がってきているのは見れば分かるんですけれども、ただ、私の考えとしては、企業価値を毀損しているわけではございません。現在、事業もたいへん順調に推移しておりますし、この前半の期も「そう悪くない」と言ってはアレなんですけれども、そういうこともございますので、確かに株は下がったということはございますけれども、これは必ず回復できるというふうに判断しております。
 すみません、最初の質問をもう一回お願いします。

 ――ウッドフォード氏に対する法的措置の検討状況について

 高山社長:「法的措置も考える」というふうにいま新聞報道でもあったと思いますが、考えてはおりますけれども、現在、皆様にここでご発表出来る状況ではございませんのでコメントは差し控えさせていただきたく思います。
 もう一点は?

 ――第三者委員会の立ち上げの目処について

 高山社長:第三者委員会は先ほど申し上げましたが、極力早く立ち上げたい。私自身もこの体制の中で、第三者委員会はまず最初の大きな節目になります。現在、全社挙げまして、客観的に評価できる有識者の皆さんを対象にお願いをしているところでございます。そういう状況でございますから、あす、あさってとか、日を言うのがなかなか難しいんですけれども、いずれにしても大至急これを進めて参りますし、立ち上がった時点ではご報告申し上げますし、第三者委員会からも例えば、発表していただくようにお願いをしていきたいと、こんなふうに考えているところでございます。

 ――きょう、菊川取締役がお見えになっていないのはどうしてなんでしょうか?

 高山社長:今回の新体制の中で第三者委員会を通じて改めて、その内容を確認するということを申し上げているわけでございます。菊川自身がこれを実行するわけではございません。私の交代発表ということでございましたので、今回は出席をしていないということでございます。

 ――すいません、一部報道で英米の捜査当局が調査に乗り出したとの報道があるんですが、これについて事実関係はどのように把握されているんでしょうか?

 高山社長:これは全く現在つかんでおりません。

 ■「私もウッドフォード氏解任に賛同」

 ――読売新聞の栗原です。4点伺います。1点目は、イギリスの医療機器メーカー「ジャイラス」の買収の手数料が不当に高かったんじゃないかというウッドフォードさんのご主張について、高山さんはどういうふうにお考えになるかということを教えてください。また国内の3社を買収した額、そのあと、高い額で減損処理等もされていますが、この会計処

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