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ニューズ&コメンタリー

小沢議員第8回公判 池田元秘書「小沢代議士の関心事は何といっても選挙」

 資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐり、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で強制起訴された民主党元代表・小沢一郎被告(69)の第8回公判が12月8日、東京地裁で開かれた。前日に続いて池田光智元秘書(34)の証人尋問があり、「小沢代議士の関心事は、何といっても選挙」と述べ、経理は秘書の仕事だったことを改めて強調した。

  ▽注:法廷でのやりとりは記者のメモから起こしたもので、正確に聞き取れなかった部分があります。聞き取れなかった部分は「〓」「○○」などと表示してあります。

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 池田元秘書は、この日はまず弁護側の質問を受けた。

 池田元秘書は、「小沢代議士は、選挙以外の事務所の経理業務や運営にはほとんど関心を持たれていなかった」と説明。「代議士が選挙に専念できるよう、それ以外のことは秘書がサポートしていた」と述べ、政治資金収支報告書への小沢氏の関与を否定した。

 小沢氏への収支報告書の内容の報告についても「陸山会など関連5団体の収支は毎年の年末に伝えたが、3月に提出する収支報告書を見せる引き継ぎは受けておらず、必要ないと思っていた」と否定した。

 土地購入費として小沢氏が出した4億円の性格について、前任の経理担当秘書だった石川知裕衆院議員(38)に詳しく聞かなかった理由を聞かれると、「代議士個人のお金ということで、よく分かっていない私があまり詮索してもよくないなと思った」と話した。

 最後に質問した裁判官は、供述調書の信用性や小沢氏側の主張との食い違いを確認した。

 池田元秘書は東京地検特捜部の調べに対し、「虚偽の政治資金収支報告書を小沢氏に報告し、了承を得た」とする複数の調書に署名した。このうち一部の調書について「概括的な内容で、この程度で小沢代議士の共謀にはならないと思った」と述べた池田元秘書に、裁判官は「検事ではなくあなたの考えか」と繰り返し尋ね、信用性を見極めようとした。池田元秘書は「はい。私の判断で大丈夫と思った」と答え、「実際は報告は一度もなかった」と強調した。

 検察官役の指定弁護士は、石川議員は小沢氏から土地購入費として借りた4億円を隠し、偽装資金として小沢氏名義で用意した同額の銀行融資だけを収支報告書に記載したと指摘している。

 一方の小沢氏側は、小沢氏の4億円で定期預金を組み、それを担保にした銀行融資で土地を買ったと反論。定期預金は陸山会名義だが、実際は原資を提供した小沢氏名義であることからも、小沢氏からの4億円は借入金にあたらず、記載の必要ないと主張している。

 この点について池田元秘書は「定期預金は、小沢代議士の4億円でなく政治団体の金を原資にしており、陸山会のものと思った」と述べ、小沢氏側と異なる見解を示した。実際に池田元秘書は、定期預金を崩して銀行融資を返済し、小沢氏の4億円は政治団体の資金を集めて返している。

 裁判官は、小沢氏側の主張と照らし、「石川氏から『定期預金は小沢氏の4億円だから手をつけるな』と言われたことは」と質問。池田元秘書は「ない」と答えた。

 さらに裁判官は、池田元秘書が作成した小沢氏の資産報告書の定期預金欄が「該当なし」となっている点も尋ね、池田元秘書は「石川さんはこれでいいということだった」とだけ述べた。

 2日間に及んだ池田元秘書の証人尋問はこれで終了。石川議員、元会計責任者の大久保隆規元秘書(50)、池田元秘書の順に続いた3人の元秘書の尋問は全て終わり、3人とも虚偽記載の成立や小沢氏との共謀を完全に否定した。

    ◇

 小沢一郎被告の第8回公判での池田光智元秘書の証人尋問のやりとりは以下の通り。

 《10:00~10:30》

 ■小沢議員弁護人の秋山亘・弁護士の質問

 秋山弁護人:現在の職業は。

 池田元秘書:学生です。税理士試験の勉強で、大原に週5日通っている。

 秋山弁護人:生活費は。

 池田元秘書:妻が働いているのと、足りない分は両親にお願いして、生計を立てている。

 秋山弁護人:妻に対してはどう思ってる?

 池田元秘書:この事件以来、苦労をかけている。何とか早く楽にしてあげたい。

 秋山弁護人:なぜ税理士試験を?

 池田元秘書:こういう事件があり、政治の世界からは一線を画して違う仕事をしたいと思った。

 秋山弁護人:家族構成は。

 池田元秘書:34歳の妻と5歳の娘。私は34歳。

 秋山弁護人:大学での専攻は。

 池田元秘書:政治学。

 秋山弁護人:法学、民法の授業は?

 池田元秘書:一般教養であったと思うが、あまり学校に行っていなかったので学んでいない。

 秋山弁護人:対抗要件という言葉は分かる?

 池田元秘書:よく分からない。

 秋山弁護人:会計学は。

 池田元秘書:学んだ経験はない。

 秋山弁護人:大学時代の石川さんとの関係は。

 池田元秘書:鵬志会の4つ上の先輩で、入学時は5年生で小沢事務所にいらっしゃった。厳しい上下関係があり、雲の上の伝説的な先輩だという印象だった。

 秋山弁護人:なぜ伝説的だと?

 池田元秘書:既に小沢事務所でご活躍され、様々な武勇伝もあって、すごい人だと思っていた。

 秋山弁護人:鵬志会は政治を勉強するサークル?

 池田元秘書:いえ。現場に出て選挙活動をして経験を積む。

 秋山弁護人:文化系というより体育会系?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:その後書生になったが、書生の生活は。

 池田元秘書:朝の掃除、家事手伝い、庭の手入れ、代議士の身支度など、私邸内での様々な仕事を。

 秋山弁護人:住み込みで?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:あなた自身、禁錮1年執行猶予3年の判決を受けた。どう感じた?

 池田元秘書:内容そのものに納得いかない部分はあるが、正直、執行猶予がついたので、早く終わらせたいなと。特に家族にも多大な迷惑をかけていたので、できれば早く終わらせたいという心境だった。

 秋山弁護人:それでも控訴したのはなぜ?

 池田元秘書:やはり判決の内容は事実でない。大久保さんへの報告・了承、意思疎通が認められて共謀が認められた。それはやはり違うと思って控訴した。

 秋山弁護人:小沢事務所での秘書業務は。

 池田元秘書:東京に来てからは、主に経理事務、資金集め、選挙活動を。

 秋山弁護人:選挙活動とは。

 池田元秘書:衆参の選挙、地方選と、現地の事務所に入り込んで活動をサポートする。

 秋山弁護人:資金集めとは。

 池田元秘書:政治資金パーティーの開催や寄付金のお願い。

 秋山弁護人:経理事務は。

 池田元秘書:事務所にいた女性スタッフに日頃の出入金をお願いしていて、月に1回、請求書を発送し、入金があった分の領収書を送る。それを私がチェック、指示して女性スタッフが行っていた。

 秋山弁護人:三つの業務の割合は。

 池田元秘書:政治状況などによるが、事務的なことはほとんど女性任せで、10対1で選挙だった。

 秋山弁護人:選挙や資金集めが10と。

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:大久保さんとの関係について。上司部下のような関係はあった?

 池田元秘書:そもそも仕事のすみ分けをしており、チュリスの経理の作業が私が関わっていたので、上司部下の関係はなかった。

 秋山弁護人:普段の小沢さんの関心事項は。

 池田元秘書:政局、政治さまざまあるが、やはり何と言っても選挙が大事。そのことについて強い関心を持たれていた。

 秋山弁護人:それ以外については。

 池田元秘書:それ以外の全般的な事務所業務や運営にはほとんど関心を持たれてなかった。

 秋山弁護人:秘書としては何を期待されていた?

 池田元秘書:選挙、政治に代議士が専念できるように、それ以外のことは自分たちがサポートしていくことが任された仕事だった。私の範疇で言えば、経理業務や事務所運営をしっかり回るように任されていた。

 秋山弁護人:朝の顔見せでは何を?

 池田元秘書:その日の代議士のスケジュールの確認、アポの日程を入れるかどうかの確認。

 秋山弁護人:それが終わると秘書は出ていくと。

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:小沢さんはその後どこに?

 池田元秘書:我々はすぐに事務所に行くが、代議士はその日の日程で用事があるところに。特にスケジュールがなければ元赤坂タワーズに。

 秋山弁護人:チュリスには?

 池田元秘書:チュリスでアポがあれば来られるが、そうでない時は特に来られない。

 秋山弁護人:石川さんからの引き継ぎについて。あなたは平成17年1月から赤坂事務所で勤務し、石川さんとはこの時初めて一緒に仕事をしたと。

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:石川さんに随行して仕事を覚えた?

 池田元秘書:はい。朝夜は代議士の運転もしていたので、特に日中に一緒に外回りをした。

 秋山弁護人:石川さんは民主党の公認が決まっていた。どういう様子だった?

 池田元秘書:公認が決まり、個人的なことがたくさんあったので、非常に忙しくピリピリしていた。特に週末は必ず地元に戻っていたし、心ここにあらずという部分もあった。

 秋山弁護人:公認決定後、小沢さんは石川さんにどう接していた?

 池田元秘書:正式な候補者になるので、政治家としてやっていくうえで特に厳しくご指導されていた。

 秋山弁護人:何かエピソードは。

 池田元秘書:昨日もお話したが、コピー用紙の裏面を使わないということで叱責されていた。これも政治家としての姿勢として、ものを粗末にしない、環境問題にも配慮してやれという意味だと思った。

 秋山弁護人:石川さんの引き継ぎ内容全般について。何を引き継いでもらった?

 池田元秘書:人間関係のことをよく注意され、一緒に外を回って人脈の引き継ぎを受けた。

 秋山弁護人:具体的には。

 池田元秘書:相手の性格や、こういう風に接しないといけないとか。

 秋山弁護人:一方、事務的なことの引き継ぎは。

 池田元秘書:合間合間の限られた時間の中で、思い出したように少しずつ教えてもらった。

 秋山弁護人:5団体の経理、収支報告書については。

 池田元秘書:まとめて時間を取ってではなく、石川さんが作業されていたので、ちょうど時間が合えば一緒に作業して部分的にお手伝いして教えていただいた。収支報告書については、東京後援会と政経研究会は一緒に作って完成させたが、誠山会と陸山会は時間もなく、特に全体的な説明というより部分的な説明で、あとは石川さんが作成して提出していた。

 秋山弁護人:収支報告書の作成に引き継ぎの時期は。

 池田元秘書:17年1~3月。

 秋山弁護人:4~7月には。

 池田元秘書:作業がなくなり、特段何か詳しく聞いたこともない。

 秋山弁護人:池田さんのノートには、石川さんへの質問として21項目挙げられているが。

 池田元秘書:石川さんが7月に退職されるにあたって、これまで時間がなくて聞けなかったことを、きちんと1回で済むようにまとめていた。

 秋山弁護人:なぜその都度聞かなかった?

 池田元秘書:一つ一つ聞くというのは非常に煩わしいところがあり、上下関係も厳しく、私は常に受け身で、聞けるような状況になかったので。

 秋山弁護人:池田さんのノートはきれいに清書されているように見えるが。

 池田元秘書:その都度メモしたものも、後でまとめたものもある。聞いてなくて自分で調べてまとめたものもある。

 秋山弁護人:深沢の土地の約3億5千万円の代金の計上について、石川さんからはどう聞いていた?

 池田元秘書:17年1月7日に登記したので、それに合わせて収支報告書の資産の欄と、その年の支出に載せるように指示を受けた。

 秋山弁護人:その時の石川さんの話しぶりで、普段と異なる様子は。

 池田元秘書:この処理は特に問題ないという印象だったので、普段と違う様子はなかった。

 秋山弁護人:聞いた時間はどれくらい?

 池田元秘書:4、5分だった。

 秋山弁護人:ノートには12番として土地の売買の確認とあるが。

 池田元秘書:土地の計上を1月7日にする件と同じ日に支払いをするということ。

 秋山弁護人:昨日の尋問で、「17年1月7日に土地代金を計上したことを小沢さんに報告しなかった」と言っていたが、なぜ報告しなかった?

 池田元秘書:石川さんから指示を受けて通常の処理をしているだけで、改めて報告する必要はないと思った。石川さんで完結している話なので報告する必要はないと思っていた。

 秋山弁護人:小沢さんからの4億円についてはどう聞いていた?

 池田元秘書:「代議士からの4億円が入っているからな、あるからな」「いずれ返さないといけないからな」という2点を、時間にして数十秒で言われた。

 秋山弁護人:「入っているからな」「あるからな」と言われ、どういう性格の金だと思った?

 池田元秘書:小沢先生の個人のお金を預かっているのかなと。

 秋山弁護人:なぜ個人のお金と理解した?

 池田元秘書:借り入れの契約をしたとか、利息や弁済期限があるとか、まったく聞かされていなかったので。ただ「あるからな」という感じのことだったので、預かり金的な性格かと思った。

 秋山弁護人:「いずれ返さないといけない」と。

 池田元秘書:はい。返せと言われればすぐに戻さないといけないと思っていた。

 秋山弁護人:返すためにどう考えていた?

 池田元秘書:返せと言われれば戻さないといけないので政治団体では費消してはいけないなと。

 秋山弁護人:そのためにどうしていた?

 池田元秘書:正直どこにいくら入っているのか分かっていなかったが、政治団体全体で4億円を下回ってはいけないなと思っていた。

 秋山弁護人:取り調べの時にも預かり金という言葉を使った?

 池田元秘書:取り調べの時はうまく説明できなかったので使っていない。保釈後、弁護士に話して認識を申し上げたら、預かり金の性質ではないかと。そうだなと思って、それ以来、使っている。

 秋山弁護人:4億円がどこに入っているかはなぜ分からなかった?

 池田元秘書:石川さんからどこにいくら入れたとかを聞いてなかった。通帳を見ても理解不能だった。

 秋山弁護人:通帳の数は。

 池田元秘書:5団体で20個くらい。事務所には100や200ではきかない数があった。

 秋山弁護人:石川さんから4億円を預かった目的を聞いた?

 池田元秘書:特に聞いていない。

 秋山弁護人:深沢の土地の関係とは聞かなかった?

 池田元秘書:いえ、「入っている」というだけ。

 秋山弁護人:なぜもっと具体的に聞かなかった?

 池田元秘書:岩手から東京に来て間もない時期で、全体的なことがよく分からず、言われたことを受け身で聞いていた。まずは聞いて飲み込んでと。それに、代議士個人のお金ということなので、私があまり個人のお金を詮索してもよくないなと思った。

 《10:30~11:00》

 秋山弁護人:池田さんはどうしようと?

 池田元秘書:返さないといけないという話をきいた時は、石川が処理してくれるのかと思った。

 秋山弁護人:りそな4億円について聞く。小沢さんがりそな銀行から借り入れをした4億円の認識は?

 池田元秘書:陸山会が8丁目の土地を購入する際、銀行から4億円の定期で小沢代議士の名前を経由して借りたと聞いた。

 秋山弁護人:返済時期は?

 池田元秘書:借り入れの1年後に半分の2億円は返済しないといけないということで、残り2億円はその後に返済しろということだった。

 秋山弁護人:小沢代議士からの4億円とは、同じ時に聞いた?

 池田元秘書:別の機会。

 秋山弁護人:りそな4億円についての引き継ぎの時間は?

 池田元秘書:4、5分。

 秋山弁護人:契約書や領収書などを読んだ上で聞いたのか?

 池田元秘書:そのときに初めて聞いた。

 秋山弁護人:引き継ぎノートの(15)「4億円返済」とは何?

 池田元秘書:1年後に2億円を返済ということで、再度確認したのだと思う。

 秋山弁護人:小沢一郎名義を経由する理由について、石川さんから聞いた?

 池田元秘書:「便宜上」としか聞いてない。

 秋山弁護人:平成17年3月と平成18年3月に4億円返済をしているが、何を返済原資にあてるかについて石川さんから指示は?

 池田元秘書:特になかった。

 秋山弁護人:陸山会の定期預金を取り崩して返済したのはなぜ?

 池田元秘書:その処理が一番楽だから。

 秋山弁護人:4億円の定期の所有者は誰だと?

 池田元秘書:陸山会。

 秋山弁護人:預金の所有者としては、実際に金を出した人という考え方もある。あなたはそういう考え方を知っていたか?

 池田元秘書:知識なかった。

 秋山弁護人:4億円の定期は、小沢さんの4億円が原資になっていると認識してた?

 池田元秘書:なかった。石川さんから聞いてなかった。定期は政治団体の金を集めて作ったという話を聞いてたので、政治団体のものと思った。

 秋山弁護人:〓〓〓

 池田元秘書:2億円返済に際し、「1年後にほかの団体からまた集めないといけない」と気にしていた。そのときから、私は「定期がいらなくなるから、崩せばいい」と思っていた。当時から認識が違っていた。

 秋山弁護人:あなたの認識を石川さんに言わなかった?

 池田元秘書:言わなかった。

 秋山弁護人:預金担保を使ったことについて、石川さんから説明を受けた?

 池田元秘書:預金担保だと金利が安い、と聞いた。

 秋山弁護人:小沢さんに5団体の収支報告書の報告はどのように?

 池田元秘書:12月に銀行がしまる28、29日あたりに1年間の5団体の収入と支出の合計額の差額を報告していた。

 秋山弁護人:報告の時に資料つくった?

 池田元秘書:5団体の収支を書いた一覧表を作った。

 秋山弁護人:小沢さんに渡した?

 池田元秘書:渡してない。私が手控えで持っていた。

 秋山弁護人:差額は何を報告するため?

 池田元秘書:事務所がちゃんとまわっているかを。

 秋山弁護人:一覧表の作成は石川さんから聞いた?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:一覧表の報告は12月以外に伝える?

 池田元秘書:12月の1度のみ。

 秋山弁護人:小沢さんの使った飲食費などの振り分けは?

 池田元秘書:誠山会でやっている。

 秋山弁護人:一覧表の誠山会の〓〓。振り分けに際しての小沢さんへの報告はいつ?

 池田元秘書:全体の収支の報告のときにやっていた。1年間で代議士の飲食で立て替えた分を代議士に見せて、全体でいくらお願いしますということでやっていた。

 秋山弁護人:毎年いくらくらい?

 池田元秘書:年ごとに違うが、2千万円くらいあった年もあった。

 秋山弁護人:年末の時は一覧表と振り分けの2つ?

 池田元秘書:主には。

 秋山弁護人:一覧表の作成にあたり、データ入力はいつした?

 池田元秘書:月に1回くらい、女性スタッフがまとめて打ち込んで、12月になってまとめて報告していた。

 秋山弁護人:平成19年分の一覧表作成したのはいつ?

 池田元秘書:平成19年の12月末日の方だと思う。

 秋山弁護人:弁〓〓号。この一覧表は平成何年分ですか?

 池田元秘書:平成19年分の一覧表です。

 秋山弁護人:どこを見てわかる?

 池田元秘書:シートの下に07とある。前年度繰り越しが平成18年末になっているから。

 秋山弁護人:平成18年のシートの上に上書きしてしまったということですね。

 池田元秘書:はい

 《10:45~11:00》

 秋山弁護人:弁2号証、別紙9の1を示します。平成19年のデータのプロパティですが、前回保存日時が平成19年12月28日14時54分となっています。このときの証人の認識では、こちらの日に完成した?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:下の前回印刷日時は2005年の日付になっている。2005年以降、印刷していない?

 池田元秘書:いや、印刷したと思うがコピー機、印刷機の調子が悪く、別のパソコンからつなげて印刷したと思う。

 秋山弁護人:弁2号証の別紙7を示す。これも平成19年分の一覧と同じエクセルシートに入った。平成何年分の一覧表かわかる?

 池田元秘書:平成17年分と思う。

 秋山弁護人:どこを見てわかる?

 池田元秘書:シートがやはり、05となっている。

 秋山弁護人:平成17年分の作成時期は?

 池田元秘書:毎年12月末日なので、さっきと同じような日付。

 秋山弁護人:平成18年分は上書きされているが、同じ時期ですね。

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:平成16年分までは誰が作成した?

 池田元秘書:石川さん。

 秋山弁護人:甲24号証、資料3を示す。平成17年分の一覧表ですが、これは先ほどとは別です。これは何のために作った?

 池田元秘書:これはさっきの表が政治団体間の移動とか経常経費とは違う数字が入っていて、実態と違う大きな数字になっていたので1回それを代議士に説明して、一度おかしいという感じで団体間の移動を抜かして報告しろと言われて書き直した。

 秋山弁護人:陸山会の(収入の?)数字は1億8千〓〓万円。この資料3は収入が陸山会は3895万円となっている。どういうことですか?

 池田元秘書:政治団体間の移動を抜いた。

 秋山弁護人:小沢さんに関する政治団体間?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:純粋に外部からの寄付を小沢さんは知りたかった。

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:2番目に見せた一覧を作成した日付は?

 池田元秘書:同じ日です。

 秋山弁護人:言われて、その日に作り直した?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:収支報告書の原案は小沢さんに報告してる?

 池田元秘書:いいえ。

 秋山弁護人:なぜ?

 池田元秘書:石川から一覧表の報告するようにということしか聞いてなかった。収支報告書を3月に見せるようにとは言われてなかった。石川さんが在籍当時、常に一緒にしたわけではなかったが、そういう場に立ち会ったこともなかったし、そういう引き継ぎも受けておらず、12月に小沢代議士が知りたい情報を一度伝えていたので、3月に改めて形式的なことを報告する必要はないと思った。

 秋山弁護人:12月に知りたい情報を伝えたということは?

 池田元秘書:収支がプラスマイナスで回っているかどうか。

 秋山弁護人:大久保さんに収支報告書の報告はしている?

 池田元秘書:していませんでした。

 秋山弁護人:なぜ?

 池田元秘書:大久保さんは会計責任者の立場だが、名義上の責任者で特に大久保さんから聞かれることもなく、興味も持っていなかったので。

 秋山弁護人:大久保さんは名義上の責任者だった?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:なぜそう思った?

 池田元秘書:それまで会計事務に携わったことはなく、大久保さんから聞かれることもなく、まったく畑の違う分野で仕事をしていた。大久保さんは立場上の会計責任者だと。

 秋山弁護人:大久保さんは選挙のことしかやらないと証言したが、いつから知った?

 池田元秘書:入ったときが同じころでしたし、基本的に議員会館や地元での活動が主だった。

 秋山弁護人:同じくらいとは、いつぐらい?

 池田元秘書:私が書生に入って、半年後に大久保さんが入った。

 秋山弁護人:平成13年ごろ。

 池田元秘書:そのあたり。

 秋山弁護人:収支報告書の報告部分は池田さんのノートに記載されていない。

 池田元秘書:石川さんから指示を聞いていないので、書いていない。

 秋山弁護人:小沢さんの政治団体以外で大久保さんのように名目だけの会計責任者がいたのは知ってる?

 池田元秘書:テレビやニュースで聞いてたが、地元、地方の選挙で名士が会計責任者や出納責任者とかになって、実務は別の人がやっていると。そういうこともあると。

 秋山弁護人:選挙のときというのは、公職選挙法に基づく?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:収支報告書の完成時期だが、平成17年の陸山会の収支報告書の完成時期は?

 池田元秘書:平成18年3月末日に近い。

 秋山弁護人:小沢さんの4団体の収支報告書は、毎年どの順番で作成してた?

 池田元秘書:簡単なものから、東京後援会、政経研、誠山会、陸山会の順番。

 秋山弁護人:なぜ簡単なものから?

 池田元秘書:できるものから早く片づけた方がいいと。石川さんもそう最初に教えてくれた。

 秋山弁護人:陸山会は、他の3団体が完成してから作成した。

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:プロパティだが、平成17年の陸山会の最終更新日が平成19年2月28日になっている。これはなぜ?

 池田元秘書:ちょっと記憶にない。その時期に開いてしまって、更新してしまったのかなと。

 秋山弁護人:平成17年の他の団体の最終更新日は、誠山会が平成18年3月19日、東京後援会が平成18年3月21日、政経研が平成18年3月28日。なぜ東京後援会が政経研や誠山会の後になっている?

 池田元秘書:間違いなく作成の順番は東京後援会のあとに政経研、誠山会の順だが、そのあと訂正があって直して印刷したんだと思う。

 秋山弁護人:政経研の最終更新日は平成18年3月28日午前9時23分となっている。陸山会の完成時期はそれよりも前?後?

 池田元秘書:後だと思う。

 秋山弁護人:なぜ政経研の修正が陸山会に影響する?

 池田元秘書:平成17年の収支報告書を作ったときに、そのころになってできあがったころ、今問題になっている話が合わないことに気が付いて、その時期に寄付が確定され、処理したので、それを受けて、政経研の支出の寄付を陸山会の収入としたので、同時かそのすぐあとに陸山会ができたと推測される。

 《11:00~11:15》

 秋山弁護人:27日、東京○○の修正も同じ?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:平成17年分の都選管への届け出日は3月28日になっていますが、池田さんの認識もこの日ですか。

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:平成17年分の収支報告書は3月28日にチュリスで完成させて、そのまま提出した?

 池田元秘書:そうです。

 秋山弁護人:陸山会の収支報告書を作った後、原案に基づき、別に表を作った?

 池田元秘書:いいえ。作ってません。

 秋山弁護人:平成18年3月28日の小沢さんのスケジュールを覚えている?

 池田元秘書:覚えていません。

 秋山弁護人:スケジュールは誰が管理しているんですか。

 池田元秘書:基本的には、議員会館にいる、その時々の女性スタッフが管理している。

 秋山弁護人:資産等補充報告書、平成16年分についてですが、主尋問で「石川さんからの指示はなかった」と言っていましたが、石川さんには相談もしなかったんですか。

 池田元秘書:確認はしてもらった。

 秋山弁護人:池田さんのノートに、りそな、4億、先生と記載がありますが、これは平成16年の資産等補充報告書の貸付金4億円、借入金4億円というのと関係する?

 池田元秘書:陸山会が借り入れするとき経由しているので、そのまま書いた。

 秋山弁護人:このノートは石川さんからの引き継ぎを書いたもの?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:でも、資産等補充報告書を書くときは指示はなかった?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:5月の4億円の返済について聞きます。なぜこの時期に返したんですか。

 池田元秘書:3~4月に寮が完成したので、区切りだという話を小沢代議士に報告しました。その際に、返すという話になった。

 秋山弁護人:マスコミの詮索を意識したということはありますか。

 池田元秘書:指摘を受けたということはなく、そういうことは関係ない。

 秋山弁護人:4億円を返済して、運転資金に不都合はありませんでしたか。

 池田元秘書:残りが2億円以上あったので、特に問題有りませんでした。

 秋山弁護人:外貨預金も含まれるが、これは取り崩していいものですか?

 池田元秘書:はい。問題有りません。

 秋山弁護人:平成19年5月の小沢さんへの返済。収支報告書に書いてありませんね。なぜですか。

 池田元秘書:小沢代議士個人の預かり金という認識ですので、必要ないと思いました。

 秋山弁護人:小沢さんに4億円を戻すことを収支報告書に書かないことを小沢さんに相談しましたか。

 池田元秘書:いいえ、していません。

 秋山弁護人:大久保さんにもしていませんか?

 池田元秘書:していません。

 秋山弁護人:なぜですか。

 池田元秘書:通常の処理でしたし、内容は小沢代議士も大久保さんも興味がないので。

 秋山弁護人:預金担保融資をした理由について、小沢さんの4億円を定期にまとめることで必ず返済できるようにと石川さんは言っていますが、こうした理由について石川さんから聞いていましたか。

 池田元秘書:いいえ、聞いていませんでした。

 秋山弁護人:石川さんは小沢さんへは定期で返して、りそな銀行へは5団体から返すつもりだったと言っていますが、池田さんの認識とはずれがある?

 池田元秘書:はい。

 秋山弁護人:どんな点がずれていますか。

 池田元秘書:私がよく理解せず、説明も具体的でなかったので。

 秋山弁護人:池田さんの認識では小沢さんの4億円はどこにあると思っていましたか。

 池田元秘書:政治団体のいずれかの預金にあると思いました。

 秋山弁護人:どこにいくらあるかわからないと困りませんでしたか。

 池田元秘書:はい。正直、よくわからなくて困った。残高から推測して、返しました。

 秋山弁護人:石川さんにはなぜ聞かなかったのですか。

 池田元秘書:石川さんには平成17年の収支報告書を作るとき、18年3月に、18年の処理についても聞きましたが、すでに石川さんの記憶もあいまいで、よくわかりませんでした。ですので、それ以上聞いても意味がないと思ったので、聞きませんでした。

 秋山弁護人:週刊文春の質問への回答について質問します。回答では、土地代金は銀行融資で払ったとあります。誰が文案を考えたのですか。

 池田元秘書:私です。

 秋山弁護人:なぜ銀行融資だと?

 池田元秘書:土地購入の時、銀行から借りたと石川さんから聞いていたので、そう思った。

 秋山弁護人:回答は事実と異なると思っていた?

 池田元秘書:作成したときは、借り入れで買ったと思っていました。

 秋山弁護人:池田さんの調書では、銀行融資で払ったのは事実と異なると思ったとあります。なぜですか。

 池田元秘書:検事から、認識というより、借り入れ前に支払いが行われていると教えてもらった。客観的に見ると、事実と違う回答になっている。それを認めたら、そのような調書になった。

 秋山弁護人:利息分を損することはありえないと、同じ調書にあります。これはなぜ?

 池田元秘書:私もよく理由がわからなかった。というのは、利息の意味が。客観的に250万円の利子が発生していて、損しているねと検事に言われ、ならそうかなと思って、署名した。

 秋山弁護人:資金を溶かさないため、という理由がわからなかった?

 《11:15~11:30》

 池田元秘書:はい。石川さんからそういうことを聞いていなかったので聞いていれば、資金を溶かさないための費用だと言えたと思うが、目的がよくわからなかったので、とにかく支出分

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