メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ニューズ&コメンタリー

小沢氏被告人質問一問一答「4億円は手元の金」

1月10日午前、小沢氏、無罪主張

久木良太(きゅうき・りょうた)

 資金管理団体「陸山会」をめぐる土地取引事件で、政治資金規正法違反の罪で強制起訴された民主党元代表・小沢一郎被告(69)の第12回公判が1月10日、東京地裁で開かれた。小沢氏の被告人質問が始まり、土地購入費として自ら用意した4億円について「相続財産など、手元にある個人資金を用立てた」と説明。政治資金収支報告書への虚偽記載や元秘書との共謀も否定し、改めて無罪を主張した。

  ▽筆者:久木良太

  ▽この記事は2012年1月10日の朝日新聞夕刊に掲載された原稿に大幅に加筆したものです。

  ▽注:法廷でのやりとりは記者のメモから起こしたもので、正確に聞き取れなかった部分があります。聞き取れなかった部分は「〓」「…」「○○」など、あるいはカタカナで表示してあります。

  ▽関連記事:   「秘書に任せていた」小沢氏が被告人質問で強調

  ▽関連記事: 小沢一郎議員 記事一覧

拡大東京地裁を出る小沢一郎・民主党元代表=10日午前11時55分、東京・霞が関

 午前は、弁護団の弘中惇一郎弁護士から質問を受けた。2004年10月に陸山会が東京都世田谷区の土地を購入した理由について、小沢氏は「秘書や書生の数が増え、結婚する秘書も出てきたため、寮が必要となった。良い土地が見つかったという報告を受け、同意したと思う」と説明した。

 購入資金として4億円を出したのは、元会計責任者の大久保隆規元秘書(50)か経理担当秘書だった石川知裕衆院議員(38)から、「全部の政治団体の有り金をはたけば買えるが、政治活動の運営に支障を来す」と言われたのがきっかけだったという。「それじゃあ、自分の手元にある金を用立てようということになった」と振り返った。

 そのうえで、「私の作業は、土地購入の了解と手持ち資金の用立てですべて済んだ。後の売り主や銀行とのやり取りは秘書の仕事だ」と強調した。

 4億円は、▽両親から相続した東京・湯島の自宅を売却し、現在の自宅を購入した際の残金▽相続した現金▽自らの著書の印税▽四十数年間議員をして得た議員報酬--などで、「自分なりに銀行の資料も調べたが、問題になっている額より大きな現金が手元にあった」と説明した。

 東京地検特捜部は、大型ダム工事をめぐるゼネコンからの裏金疑惑と4億円の関連性を捜査した。小沢氏は10年1月の事情聴取を振り返り、「ばかげた推論や質問があったが、『秘書も含めて絶対ないと確信している』と答えた」と述べ、ゼネコンからの裏金受領を否定した。

 弘中弁護士は、旧新進党の解党など政党の離合集散の中で残った資金が4億円の原資になった可能性についても尋ねたが、小沢氏は「政党の金はすべて公金で、個人でどうこうできるものではない」と否定した。

 土地の購入資金をめぐる小沢氏側の説明は、これまで大きく変遷してきた。07年2月には支援者からの政治献金で買ったとしていたが、09年10月には銀行融資だと説明。石川議員らが逮捕された10年1月になって個人資産に変わっていた。

拡大

 ■指定弁護士が描く事件の構図
 石川議員は2004年10月、小沢氏に借りた4億円で東京都内の土地を購入したが、「表に出せない資金」と考え、偽装資金として小沢氏名義で同額の銀行融資を用意。土地の本登記も05年に先送りすることにした。小沢氏には「4億円が表に出ないように銀行借り入れで決済した外形を整えたい」と報告し、小沢氏は「そうしておいてくれ」と了承。04年分の収支報告書提出前の05年3月にも、小沢氏からの4億円収入と土地代金支出の除外を前提として概要を報告し、小沢氏は「きっちりやっておいてくれ」と了解した。
 後任の池田元秘書は、05年分の収支報告書に土地の取得と代金支出を虚偽記載。提出前の06年3月ごろ、小沢氏に「引き継ぎ通り、04年の土地代金を計上します」と説明し、小沢氏は「分かった」と了承した。

 ■10日午前のやりとり

 《10:00~10:20》

 弘中弁護人:証人に立った石川さん、大久保さん、池田さんは秘書をしていた。

 小沢議員:はい、そうです。

 弘中弁護人:石川さんと池田さんは書生もしていた。書生とは?

 小沢議員:秘書というまで年齢的、経験的にもいっていない、特に書生の時からという場合もあるので、俗に言えば見習い修行。

 弘中弁護人:どういう人を書生として受け入れていた?

 小沢議員:人づてに、政治家の事務所で勤めたいという希望のある者を。その時いた秘書が面接して決めたと思う。

 弘中弁護人:書生は何をする?

 小沢議員:ほとんど自宅にいて、事務所の掃除、自宅の掃除、私の身の回りのことをしていた。

 弘中弁護人:小沢さんの朝の散歩に同行も?

 小沢議員:えぇ、そういう場合もあります。警護の方が一緒だが、急な連絡があってはいけないので、書生か秘書がだいたい一緒に回っている。

 弘中弁護人:書生が住む場所は?

 小沢議員:浅見さんという地主さんから陸山会が借りていた事務所の部屋に。それは車庫の上にもありますが、そこで寝起きしていた。

 弘中弁護人:そこは小沢さんの自宅と地続きで、広い意味では私邸の一部?

 小沢議員:はい。浅見さんの土地だが、地続きのところ。

 弘中弁護人:書生の待遇は。

 小沢議員:書生は見習い修行なので、ほんの小遣い程度を渡していただけ。

 弘中弁護人:社会保険はつけていた?

 小沢議員:つけていない。

 弘中弁護人:何年ほど書生を?

 小沢議員:状況によって違うが、学生時からいる秘書は3、4年になる場合もある。

 弘中弁護人:書生から秘書になる人がいる?

 小沢議員:はい。多くの場合は修行期間を経ていわゆる秘書の仕事に就くことが多い。

 弘中弁護人:書生のまま辞める人もいる?

 小沢議員:はい。私も朝6時に起きるが、その前に起きて庭の掃除や私の身の回りの世話をしなくちゃならない。夜も私が遅ければ似たような世話をしないといけない。最近の若い人にとっては辛い仕事なので途中で辞める人もいた。

 弘中弁護人:そうなると、何年か書生をした人は、人柄も分かったうえで秘書に?

 小沢議員:人間ですのですべて分かる、見通せることはできないが、一緒に仕事を手伝ってもらっている関係では全面的に信頼できる人間だと思っている。

 弘中弁護人:政治活動するうえでの秘書の存在。

 小沢議員:政治活動はまったく1人ではできない。そういう意味でどうしてもスタッフの手助けが必要。ただ、政治家と秘書の関係は、他の違った社会、官公庁や民間会社のように何らかの法律関係、約束、ルールで規律された関係ではない。従って、まったくの人間の信頼関係で成り立っているのが本当のところ。秘書はいろんな活動の手足となると同時に、機密を見たり聞いたりすることもある。本当の信頼した人間関係の中でお互いに仕事をする間柄。

 弘中弁護人:秘書が政治団体の仕事をすることもある?

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:平成16年~19年の本件の頃。大久保さんは陸山会の会計責任者だった?

 小沢議員:年月日はよく覚えていないがたぶんそうだったと思う。

 弘中弁護人:大久保さんを会計責任者に選任したのは小沢さん?

 小沢議員:私です。

 弘中弁護人:大久保さんの証言では、実際は陸山会の会計や収支報告書には関与しなかったと。

 小沢議員:事実その通りだと思う。

 弘中弁護人:そういう人を会計責任者にしたのは問題があるとは思わない?

 小沢議員:まったく問題はない。私の事務所だけのことでもない。世間では経理担当、金庫番という人が多くいるが、私の事務所ではそういう言葉で言われる者は40数年間いない。主として、金銭の出入りに基づいて収支報告書を提出する仕事だが、収入と支出を記載して、1年のまとめを報告するだけの単純な事務作業。その辺は専門の先生からも証言があったところだが。私の事務所では、その時々で部署替えするが、大体順繰りで経理の担当をすることになっていた。ただ、会計責任者は、法律の改正で議員本人が代表になると、その下に次に位する者で、実務をやるかは別として、大体年長者を充てていたということで大久保ということだった。

 弘中弁護人:当時、外国人に秘書も置いていた?

 小沢議員:はい。外国の人が会いたいと来た時の通訳、外国からのメールへの返信、日米・日中の草の根交流プロジェクトを担当するとか。秘書というイメージよりも彼らも勉学を兼ねてという人たちが多かった。他にも外交上良い結果をもたらすのは、例えば、中国の人がくれば中国人が通訳し、米英の人がくればそちらの出身の者がいることは、非常に外国人にとって何と言いますが、うーん、感じの良いイメージを与える効果が多かった。

 弘中弁護人:イギリスや中国の人がいた?

 小沢議員:韓国の者もいた。

 弘中弁護人:秘書との関係について。どの程度のことを任せていた?

 小沢議員:私はもっぱら政治のことに集中して活動していたので、それ以外の、例えば経理の問題、会館での陳情のお世話、応対、連絡の類いの仕事、たくさんある。地元の日常の私に代わっての政治活動、私の立場上、全国の選挙区の応援に行って少しでも手助けすると。そういうことを全て任せていた。

 弘中弁護人:政治団体の事務処理は秘書にさせていたと?

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:それでも重要なことは報告・説明させていた?

 小沢議員:任せたことについては彼らの自主的判断ですべてやってもらうようにしている。私自身は、任せた仕事を自分がいちいち検証し、干渉したのでは任せた意味がない。私の関心は、口幅ったい言い方をすれば天下国家の話。それに全力を集中する日常を送っている。

 

 《10:20~10:30》

 弘中弁護人:不動産購入について。陸山会は深沢8丁目以前にいくつかのマンションを購入していますね。

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:どういう用途、目的のためか把握してた?

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:元赤坂タワーズは?

 小沢議員:私の個人的な仕事場で、執筆や政策の勉強、昼の休息などにあてていた。

 弘中弁護人:プライム赤坂は?

 小沢議員:たぶん、政策提言をしてもらうコンサル会社がつかっていたと思う。

 弘中弁護人:無償で?

 小沢議員:ちょっとわからない。

 弘中弁護人:グランアクス麴町は?

 小沢議員:最初は秘書が入っていた。それ以降は、日中草の根交流、日米草の根交流のジョン万次郎記念の事務所に使っていた。

 弘中弁護人:チュリス赤坂は?

 小沢議員:メーンの事務所で、経理担当もここにいるし、私が会館とは別に色々な人と会う場所に使っている。

 弘中弁護人:クレアール赤坂は?

 小沢議員:外人秘書が使っていたのではなかったか。

 弘中弁護人:デュオスカーラは?

 小沢議員:それもそう。

 弘中弁護人:ラセーナ南青山。

 小沢議員:それも同様。

 弘中弁護人:今の3つは外人秘書の住まい?

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:奥州市水沢の水沢事務所は?

 小沢議員:選挙区の政治活動で使っていた。

 弘中弁護人:仙台のグランステイツ勾当台は?

 小沢議員:仙台に大勢の支援者がいるので、そこの団体の事務所に使っていた。時々、秘書や私が仙台に行くときも泊まった。

 弘中弁護人:盛岡のジェネラス開運橋は?

 小沢議員:県都なので、岩手県全体として政治活動による拠点として。

 弘中弁護人:ライオンズマンション志津林は?

 小沢議員:古い建物。機材を置いていると思う。

 弘中弁護人:最初からそういう用途?

 小沢議員:初めからそんな感じだったと思う。

 弘中弁護人:外人秘書の使っていたマンションがいくつかあるが、賃借せずに購入したのはなぜ?

 小沢議員:部屋を借りるということになると、陸山会で賃料、家賃を払うということになっても、その人たちの毎月の手当に住宅費、交通費を加算して払わないといけない。そうなると、政治団体から資金が外に流出してしまう。ローンで購入できるなら、ローンで購入して、いざというときには売却して資金を政治団体の資金にできる。そういう意味が大きい。あとは事務所のそばにこういうものをそろえられるので、勉学や、外国人秘書にはそれほどではないが、政治の仕事は昼夜を問わないので、身近であることが便利。

 

 《10:30~10:45》

 弘中弁護人:他方で深沢の自宅近くに秘書寮を借りたいと。それが1~3号邸で、あるいは本件のように建てることになったのはどうして?

 小沢議員:たまたま家内が自宅のそばに土地を購入しておりましたので、そこに寮を作ってもらって、秘書を住まわせるということにしたというだけのこと。

 弘中弁護人:近くに秘書が住むのは、便利で必要なことだった?

 小沢議員:はい。それはどこの政治家の事務所でも同じことだと思うが、とくに私の場合はそのようなそばでいろいろと昼夜の区別なく、週末関係なく、すぐ作業にかかれるし、他の先生から連絡あって、出かけなければならないとか緊急なこともあり、そばにいたほうが便利だった。

 弘中弁護人:毎朝早い時間に秘書が集まってスケジュールを相談していたみたいだが、それも近くに住んでいたからスムーズだった?

 小沢議員:そう思います。

 弘中弁護人:これまで不動産のことを申し上げたが、登記が小沢さん個人の名義になっているのはなぜ?

 小沢議員:法律が、資金管理団体は、政治家自身が代表になると改正された。しかし政治団体では登記できず、個人の名義で登記した。

 弘中弁護人:小沢さん名義の登記で、個人資産か陸山会の資産か明確に区別してた?

 小沢議員:はい。そこのところは一番、ためにする批判の対象になるので、必ず契約は政治団体との契約にしたし、実際もそうなった。それからそのうえに疑惑を招かないよう、私どものほうで確認書、これは政治団体のものであり、個人のものではないという確認書を作るように秘書には言っていたつもり。そういう法律的な問題と、任意の、念のための二重の公私の区別をしていた。

 弘中弁護人:固定資産税やローンの支払いは区別していた?

 小沢議員:はい。政治団体のものですから、政治団体がすべてやっていた。

 弘中弁護人:確認書は法律で義務づけられるものではないが、念のためにと。

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:深沢6丁目の自宅は、塀の中に広い敷地があるが、所有関係はどうなっている?

 小沢議員:東側というのか、母屋は私の個人所有。文京区の住まいを売却して、深沢に移った私個人のもの。その隣のところは、家内の所有物。それからさっきの話で、秘書が住んだり、車庫、事務所は地主のアサミさんの所有する建物。

 弘中弁護人:小沢さんの個人所有と、奥さまの和子さんの所有、地主のアサミさんの所有する土地は地続きで一体で利用できた?

 小沢議員:事務所は政治活動の場として借りている。それはほとんど深沢でお客さんと会ったり、地元から後援会の人たちが訪ねてきたり、そういう類いは事務所の部分で活動していた。

 弘中弁護人:建物は別途あるのでわかるが、土地は塀などがあったのか?地続きだったのか?つまり、事務所と母屋の土地はつながっているのか?

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:陸山会が使っている事務所、駐車場、書生の住まいはすべてアサミの土地の上にあった?

 小沢議員:そう。

 弘中弁護人:建物は誰の名義?

 小沢議員:アサミさんのもの。

 弘中弁護人:賃借?

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:誰が賃借していた?

 小沢議員:最初はたしか後援会が契約したいと思って秘書が交渉したが、アサミさんは後援会では嫌だと、私か家内が契約者になってもらいたいということで家内が契約者になった。

 弘中弁護人:陸山会の事務所、駐車場、書生の住まいは、アサミさんに和子さんが賃料を支払い、陸山会が和子さんに賃料を払っていた。

 小沢議員:そうです。

 弘中弁護人:賃料のさやというか、差額を出して、奥さんは利益を取っていたことがある?

 小沢議員:それはないと思う。陸山会から賃料を取り、そのままアサミさんに渡していたと思う。

 弘中弁護人:1号邸~3号邸は和子さんの土地の上に作った?

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:陸山会は和子さんに賃料払っていた?

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:なぜ?

 小沢議員:家内とはいえ別人格。政治団体が使う以上、使用料、賃料を払うのが当然。

 弘中弁護人:別テーマを聞く。深沢8丁目の土地を購入について。平成16年の9月の終わりごろから10月にかけて、取引あった。このあたり、現在ではどのくらいの記憶がある?

 小沢議員:その当時、秘書の数が、外国人も含めて、書生も、結構大勢になっていた。さらに若い人たちが同じくらいの時期に3人ぐらい結婚するということだと思う。その中で彼らの寮も必要だなということから購入の話が進んだと思う。

 弘中弁護人:その後の契約、金の支払い、登記について何か記憶は?

 小沢議員:私はここそこに、深沢8丁目に秘書の寮にいい土地が見つかったという話をたぶん受けていたと思う。その土地を購入することで同意したと思う。そして、いざ買うという段階で大久保秘書からか石川秘書からか事実関係がはっきりしないが、購入代金が、全部の政治団体の有り金をはたいて買えばあるけれど、そうすると政治団体の、すなわち政治活動の運営に支障を来すという話があったと記憶している。それじゃ自分の手元にある金を用立てようということになったと思う。あとはどのような形でどのように売り主、銀行とどうするかは、担当の秘書の仕事。私は土地購入の了解と、資金がないということに対して手持ちの資金を用立てようと出して、その段階で、私の作業、行為はすべて済んだわけでございまして、その他の実務的なことはわかりません。

 

 《10:45~11:00》

 弘中弁護人:金額はいくらだったんですか。

 小沢議員:明確な数字や、誰が言ったかは覚えてません。土地を買い、寮を建てるのも入れると、あらあら4億円だったと記憶している。

 弘中弁護人:「用立てよう」と先ほどおっしゃった。そういう言葉で言ったんですか?

 小沢議員:言葉は全く記憶していません。

 弘中弁護人:4億円の全額を用立てると言ったんですか。

 小沢議員:はい。たまたま、手持ち資金があったので、そういうことになった。

 弘中弁護人:大久保さんや石川さんの話を聞いた時、政治団体の金をはたいて買って、足りなくなったら運営資金として出そうとは思わなかったんですか。

 小沢議員:後になって考えてみればその選択もあったなと思った。検事の事情聴取でも聞かれました。言われてみればそうだなと。でも、そのときは「これぐらい」と言われ、それなら用立てると単純に考えた。

 弘中弁護人:そのときに「ちゃんと戻せよ」とは言いましたか。

 小沢議員:記憶はありません。寄付したわけではないので、いずれ、戻るというか、返してもらえるのが当然と思っていました。

 弘中弁護人:小沢さんと大久保さん、石川さんのやりとりの時期はいつですか?

 小沢議員:覚えていません。

 弘中弁護人:記録では平成16年9月の終わりから10月ごろとなっていますが、はっきりしませんか?

 小沢議員:公判廷でも、その話は出てきていますから、その頃かなあと思うぐらいです。

 弘中弁護人:在外契約(?)という認識は?

 小沢議員:ありません。

 弘中弁護人:石川さんに払った4億円は現金でしたか?

 小沢議員:はい。

 弘中弁護人:用立てのやりとりをした時期からどれぐらいの時間が経ってからでしたか。

 小沢議員:記憶としてはわかりません。話を聞いて、そうだったかなと思うぐらいです。

 弘中弁護人:元赤坂タワーズで現金を渡したんですか?

 小沢議員:現金で持っていたから場所もそうだと思う。

 弘中弁護人:どんな風に渡しましたか。

 小沢議員:覚えていません。

 弘中弁護人:渡す時、渡した瞬間に、金銭貸借契約ができたとは思いましたか?

 小沢議員:金銭貸借という言葉でなく、貸し借りという感覚はありません。陸山会の代表は私で、私が用立てるのだから、知らない人と貸し借りするものとは違う。全然貸し借りの感覚はありません。

 弘中弁護人:4億円を現金で払ったとおっしゃった。手元の現金は、どういうことから手元にあったんですか。

 小沢議員:私の場合、現金で以前から所有していたもの。主な、元々のお金の多くは、両親からの不動産、現金を相続で取得したもの。自分自身の本を出したり、印税でかなりの額を得た。四十数年、議員報酬をもらっており、自分としてはそれなりの現金がありました。

 弘中弁護人:相続した不動産はどこの土地ですか。

 小沢議員:1箇所ではありません。40年前の、個人的な財産なので言う必要は

この記事の続きをお読みいただくためには、法と経済のジャーナルのご購読手続きが必要です。

朝日新聞デジタル購読者(フルプラン)の方なら手続き不要

法と経済のジャーナル Asahi Judiciaryは朝日新聞デジタルの一部です。
有料(フルプラン)購読中の方は、ログインするだけでお読みいただけます。

朝日新聞デジタルのお申し込みはこちら

Facebookでコメントする

ご感想・ご意見などをお待ちしています。