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ニューズ&コメンタリー

汚染水漏れ口を2年超放置 福島第一原発、対策発表の一方で

奥山 俊宏(おくやま・としひろ)

 福島第一原発の放射能汚染水流出について、東京電力が事故直後の2011年4月、流出元の建屋と地下坑道の間の「遮断」を防止策として公表しながら、2年以上、建屋の漏れ口をふさがずに放置していた。今夏、汚染水が海へ漏れていることが判明し、ようやく遮断工事の試験の準備に入った。対応の遅れが汚染拡大を招いた可能性が高い。

▽筆者: 奥山俊宏、多田敏男

▽この記事は2013年8月1日の朝日新聞に掲載された原稿に加筆したものです。

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 東電は2011年3月27日、2号機タービン建屋そばの地下坑道(トレンチ)に毎時1千ミリシーベルト超の汚染水がたまっているのを見つけ、翌28日に発表した。その際、地下坑道と建屋地下階の仕切りが津波で破られ、水の通り道ができたようだと説明した。原子炉から高濃度の汚染水が漏れて、タービン建屋地下に流れ込み、さらに、水の通り道を経て、建屋の外の坑道に広がった可能性が当初から認識されていた。

 坑道は、もともとは水をためるための施設ではなく、東電はその日の記者会見で「防水は完全ではない」と説明。朝日新聞記者はその際、汚染水が坑道のつなぎ目から地下に染み出して海へ漏れ出す可能性を質問したところ、東電の課長はその可能性を認め

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奥山 俊宏(おくやま・としひろ)

 朝日新聞編集委員。
 1966年、岡山県生まれ。1989年、東京大学工学部卒、朝日新聞入社。水戸支局、福島支局、東京社会部、大阪社会部などを経て特別報道部。『法と経済のジャーナル Asahi Judiciary』の編集も担当。
 著書に『パラダイス文書 連鎖する内部告発、パナマ文書を経て「調査報道」がいま暴く』(朝日新聞出版、2017年11月)、 『内部告発の力 公益通報者保護法は何を守るのか』(現代人文社、2004年4月)、『ルポ 東京電力 原発危機1カ月』(朝日新書、2011年6月)、『秘密解除 ロッキード事件  田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか』(岩波書店、2016年7月)。共著に『偽装請負』(朝日新書、2007年5月)、『ルポ 内部告発 なぜ組織は間違うのか』(同、2008年9月)、『検証 東電テレビ会議』(朝日新聞出版、2012年12月)など。
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