メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

深掘り

株主の権利弁護団から

オリンパスの株主が現旧取締役を相手取って起こした株主代表訴訟の訴状

東京地方裁判所 御中

    当事者の表示 - 別紙当事者目録記載のとおり

               原告訴訟代理人(株主の権利弁護団)
                (団長)弁護士  阪  口  徳  雄
                (主任)弁護士  白  井  啓太郎
                    弁護士  由  良  尚  文
                    弁護士  塚  田  朋  子
                    弁護士  前  川  拓  郎
                    弁護士  富  田  智  和
                    弁護士  加  藤  昌  利
                    弁護士  岡  本  仁  志
                    弁護士  天  野     聡
                    弁護士  矢  吹  保  博
                    弁護士  杉  村  元  章
                    弁護士  藤  原  武  士
                    弁護士  谷  川  直  人

          

取締役に対する損害賠償請求事件(オリンパス株主代表訴訟事件)
 訴訟物の価額 金160万0000円
 貼用印紙額    金1万3000円

目次

請求の趣旨
請求の原因
第1 当事者
1 オリンパス株式会社
2 原告
3 被告ら
第2 事実経過
1 オリンパスにおける損失分離スキーム及び損失解消スキーム
2 マイケル・ウッドフォードによる調査及び被告菊川らの退任要求
3 ウッドフォードの解任
4 解任後の経過
(1)第三者委員会による調査等
(2)財務諸表の訂正
(3)違法配当の公表
(4)強制捜査
(5)損害賠償請求訴訟の提起
第3 責任原因
1 被告らの注意義務
2 被告らの認識
(1)被告菊川,被告森及び被告中塚の認識
(2)その余の被告取締役らの認識
3 被告らの義務違反及び責任
第4 損害
1 外部委員会報酬
2 信用失墜等による損害
3 上場契約違約金
4 関連訴訟(平成23年(ワ)第174号事件)の裁判費用
5 損害合計 金13億4413万円
第5 因果関係
第6 提訴請求等
1 提訴請求
2 提訴されなかった善管注意義務及び損害
3 関連訴訟(平成24年(ワ)第174号事件)の訴訟物との違い
第7 併合上申
第8 結論
当事者目録
代理人目録
被告ら経歴一覧表

請求の趣旨

1 被告らは,訴外オリンパス株式会社に対し,連帯して金13億4413万円及びこれに対する平成23年10月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え

2 訴訟費用は被告らの負担とする

との判決並びに仮執行宣言を求める。

請求の原因

 第1 当事者

 1 オリンパス株式会社

 オリンパス株式会社(以下「オリンパス」という。)は,東京都渋谷区内に本店を置き,精密機械器具の製造販売等を営む資本金483億3200万円の株式会社である。

 2 原告

 原告は,後記の責任追及等の訴え提起請求書(甲1の1)がオリンパスに到達した2011年(平成23年)11月7日及び後記の提訴通知兼補充通知書(甲2の1)がオリンパスに到達した同月17日の各6か月前より引き続き同社の2310株の株式を保有する株主である。

 3 被告ら

 被告らは,2011年(平成23年)10月14日当時,オリンパスの取締役の地位にあったものである。

 各被告の経歴は,別紙被告経歴一覧表記載のとおりである。

 第2 事実経過

 1 オリンパスにおける損失分離スキーム及び損失解消スキーム

 オリンパスにおいては,長年,元取締役山田秀雄,同被告森久志(以下「被告森」という。),同被告菊川剛(以下「被告菊川」という。)及び同被告中塚誠(以下「被告中塚」という。)らが中心となって,社外の外部協力者と協議した上で,オリンパスの連結決算対象外のファンドに同社の含み損のある金融商品を簿価で買い取らせ(いわゆる“飛ばし”),オリンパスの含み損を表面化させない方法を企画・実行していた(以下「損失分離スキーム」という。)。

 さらに,上記の取締役らは,外部の協力者と協議して,ファンドにおいて安価に購入したベンチャー企業をオリンパスが高額で買い取り,あるいは大型のM&A案件にからんでファンドに手数料等を支払うことなどの方法で資金を流し,その資金を環流させて損失分離スキームに関与したファンド等の債権債務を整理し,最終的にオリンパスが預金の払戻しや出資の償還を受けられるようにして,その際にオリンパスが余分に支払う金額はのれんとして資産化し,償却資産の償却という形で費用化して段階的に解消する方策をとってきた(以下「損失解消スキーム」という。)。

 この損失分離スキーム及び損失解消スキームの企画・実行は,会社法及び金融商品取引法に抵触することはもとより,投資家,株主その他の利害関係人に上場企業の正しい情報を隠蔽する行為であり,善管注意義務(会社法330条,民法644条),忠実義務(会社法355条)に反するものであった。

 2 マイケル・ウッドフォードによる調査及び被告菊川らの退任要求

 オリンパス取締役会は,2011年(平成23年)4月1日付でマイケル・ウッドフォード(以下「ウッドフォード」という)を社長執行役員に選任し,ウッドフォードは,同年6月29日,オリンパス株主総会において,代表取締役社長に選任された。

 ウッドフォードは,同年7月31日,知人から「オリンパス『無謀M&A』巨額損失の怪」と題する月刊FACTA8月号の翻訳記事を入手し,オリンパスが買収したアルティス,ヒューマラボ,ニューズシェフ(以下「本件国内3社」という。)の取得額やジャイラス社買収に関するファイナンス・アドバイザー報酬額について疑念を抱いた。

 ウッドフォードは,被告菊川や被告森に上記

この記事の続きをお読みいただくためには、法と経済のジャーナルのご購読手続きが必要です。

朝日新聞デジタル購読者(フルプラン)の方なら手続き不要

法と経済のジャーナル Asahi Judiciaryは朝日新聞デジタルの一部です。
有料(フルプラン)購読中の方は、ログインするだけでお読みいただけます。

朝日新聞デジタルのお申し込みはこちら

Facebookでコメントする

ご感想・ご意見などをお待ちしています。