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深掘り

東電原発事故テレビ会議映像詳録

原発事故テレビ会議「『イラ菅』はとにかくよく怒るんだ」と東電元副社長

(1) 3月12日午後10時59分から午後11時13分まで

奥山 俊宏(おくやま・としひろ)

 東京電力の福島第一原子力発電所(1F)が昨年3月11日に地震と津波に襲われたときから、東京電力は東京の本店と福島第一原発の緊急時対策室を専用回線で結んで、テレビ会議を開いてきている。その録音・録画の一部が8月6日から東電本店で記者に限定公開されており、朝日新聞では、複数の記者が手分けして、その映像を視聴し、アルバイトの学生も動員して数十万字に及ぶ文字記録を作成した。ここにそれを連載していく。その第1回。

  ▽まとめ:奥山俊宏

  ▽注:一部の音声が東電において「ピー」音で聴取不能とされており、また、一部の音声は「ピー音」がなくてもよく聞き取れませんでした。それらについては適宜「●●」や「○○」「peee」などの表現で示しました。

  ▽この連載の2回目の記事:   3月12日午後11時13分から11時57分まで 震災翌日深夜「免震重要棟内で毎時70μSvの被曝」

  ▽関連記事: 東京電力本店からの報告

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 音声入りの映像は昨年3月12日午後10時59分に始まる。冒頭、前副社長の武黒一郎フェローが前夜からの首相官邸の様子を振り返る。

 本店武黒フェロー: だいたい、まぁそのぅ、首相補佐官とか、えー……そのぅ副長官みたいな人が事前の仕切りをするんですね。ご承知のようにたいへん民主党政権は若い人たちがそういう役になってますから。非常に優秀な人たちだとは思いますけれども、ま、やっぱりその……で、視野はもちろんそれなりの広さはあるんだけれども……あんまり何かこう…うーん、十分な、こぅ……奥行きというか、ためというか、という感じがどうかな?っていうのは正直なところありました。

 

 前日の11日、午後2時46分に東北沖で大地震が発生し、福島第一原発と福島第二はそろって津波に襲われた。なかでも福島第一原発の1~5号機は交流電源をすべて喪失し、1号機と2号機、4号機は直流電

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奥山 俊宏(おくやま・としひろ)

 朝日新聞編集委員。
 1966年、岡山県生まれ。1989年、東京大学工学部卒、朝日新聞入社。水戸支局、福島支局、東京社会部、大阪社会部などを経て特別報道部。『法と経済のジャーナル Asahi Judiciary』の編集も担当。
 著書に『内部告発の力 公益通報者保護法は何を守るのか』(現代人文社、2004年4月)、『ルポ 東京電力 原発危機1カ月』(朝日新書、2011年6月)、『秘密解除 ロッキード事件  田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか』(岩波書店、2016年7月)。共著に『偽装請負』(朝日新書、2007年5月)、『ルポ 内部告発 なぜ組織は間違うのか』(同、2008年9月)、『検証 東電テレビ会議』(朝日新聞出版、2012年12月)など。
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