メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

西村あさひのリーガル・アウトルック

「濫用的」とは何か? 会社分割で事業再生する際に考えるべきこと

柴原 多(しばはら・まさる)

 経営に行き詰まった会社を分割したり、事業を他に譲渡したりして、会社の事業の一部を再生しようとする手法が最近目立っている。しかし、そこには問題点もあるという。裁判所によって「濫用的」と判断される事例もある。西村あさひ法律事務所の柴原多弁護士が最近の制度改正やその運用、裁判例を踏まえて、「濫用的会社分割」を分析した。(ここまでの文責はAJ編集部)

 

濫用的会社分割について

西村あさひ法律事務所
弁護士 柴原  多

 ■はじめに

柴原多弁護士拡大柴原 多(しばはら・まさる)
 1996年、慶應義塾大学法学部卒業。司法修習を経て99年に弁護士登録(東京弁護士会)。事業再生・倒産事件(民事再生・会社更生・私的整理事件を中心)、第三セクターの再建、国内企業間のM&A等に関する各社へのアドバイス、法廷活動等に従事。西村あさひ法律事務所パートナー。
  近時、事業再生の手法としてbad部門とgood部門を分離する手法が多く見られるが、その中でも会社分割を濫用的に利用して債権者に損害を与えるケースが問題になっている。しかし、(ア)そこでいう「濫用的」とは何を指すのか、そのような手法は会社分割に特有の問題なのか、(イ)会社分割において特にそのような問題が発生しやすい事情が存在するのか、(ウ)濫用的な会社分割についてはどのように対応するべきか、については今一度整理を行う必要があるように思われる。

 ■濫用的会社分割とは何か

 濫用的会社分割に関する一般的なイメージは、企業が債務超過(例えば資産100億円、負債200億円の会社をイメージする。)である場合に、優良な事業のみをgood部門(例えば資産80億円)として会社分割で切り出し、旧会社には優良でない事業及び金融負債等を残していく(例えば資産は100-80=20億円、負債は200億円にする)ものだと思われる。

 実はこのような手法は、会社分割以外でも行われている(事業譲渡等)。では、このような債務超過

この記事の続きをお読みいただくためには、法と経済のジャーナルのご購読手続きが必要です。

朝日新聞デジタル購読者(フルプラン)の方なら手続き不要

法と経済のジャーナル Asahi Judiciaryは朝日新聞デジタルの一部です。
有料(フルプラン)購読中の方は、ログインするだけでお読みいただけます。

朝日新聞デジタルのお申し込みはこちら

柴原 多(しばはら・まさる)

 1996年、慶應義塾大学法学部卒業。司法修習を経て99年に弁護士登録(東京弁護士会)。
 事業再生・倒産事件(民事再生・会社更生・私的整理事件を中心)、第三セクターの再建、国内企業間のM&A等に関する各社へのアドバイス、法廷活動等に従事。西村あさひ法律事務所パートナー。

Facebookでコメントする

ご感想・ご意見などをお待ちしています。