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ニューズ&コメンタリー

引責辞職の大林検事総長「一連の事件にけじめ」《記者会見一問一答詳録》

 大阪地検特捜部による一連の不祥事の責任をとって、大林宏検事総長(63)が27日、任期半ばで辞職した。記者会見で大林氏は「痛恨の極み」と事件を振り返り、検証結果をまとめたことで「検察組織としてけじめをつけ、新体制で改革を進めるのが適切と判断した」と辞職の理由を説明。「国民の信頼をどれほど損ねたか。私が退任することで検察職員は重大な事態に至っていることを理解してもらいたい」と訴えた。

  ▽この記事は2010年12月28日の朝日新聞朝刊1面に掲載された原稿に大幅に加筆したものです。

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退任会見で心境を語る大林宏・検事総長=東京・霞が関拡大退任会見で心境を語る大林宏・検事総長=東京・霞が関
 検事総長に就任して3カ月後の今年9月に証拠改ざんが発覚した。不祥事を総括して「証拠改ざんとその隠蔽(いんぺい)は、構造的な問題ではない」としつつ、決裁のあり方や調書の取り方、捜査の仕方は検察全体の問題との認識を示した。改革の実効性については「現場では改革案が示されても、自分はちゃんとやっているので必要ない、という意識がある」と危機感も明かした。

 後任の検事総長には、東京高検検事長だった笠間治雄氏(62)が同日、就任した。

 記者会見の冒頭での大林氏の発言は次の通り。

 本日付で、検事総長を退官することとなった。総長就任時の約半年間はまさに激動の大変厳しい日々でしたが、とりわけ、大阪地検における一連の事態は痛恨の極みです。検察官として、よって立つべき基盤である証拠に手を触れ、さらにはこれを隠蔽するという、およそありうべからざる犯罪に及んだ者がいたわけであり、検察官としての矜持を失ってしまったとしか考えられない。そのありように強い衝撃を覚えました。検察に刑事司法の担い手としての期待を寄せてこられた国民の皆様の信頼を裏切ってしまったことに対して誠に申し訳なく思う。その上で、かつてない危機的事態を迎えた検察のトップとして、国民の皆さまからの信頼を回復すべく、検察の再生への道筋をつけることこそが私にかせられた責務であると考えている。そのような思いで、今回の一連の事態について、12月24日、検証結果と、これを踏まえた検察としての改革策をとりまとめ、公表するに至りました。いずれ、法務大臣の下に設置されている検察の在り方検討会議で、検察改革のための提言が示されることになっていますが、まずは検察として、徹底した検証を行い、二度と同様のことを繰り返さないという強い決意で改革策をお示しした。検察はこれから国民の信頼回復のための正念場を迎えることになる。そこで私は、検察が改革の入り口に立ったこの機会に、検察組織として、今回の一連の事態に、けじめをつけると共に、人心を新たにし、新体制のもと、検証結果報告書に示した改革を進めて行くことが適切だと判断し、このたび、職を辞することとなりました。検察職員においては、今回の一連の事態を、大阪だけ、特捜部だけの問題と考えることなく、検察組織全体が深刻な状況にあるということを肝に銘じて、今後の改革に誠実に取り組んで欲しいと思います。検察職員の一人一人が強い使命感と職務に対する誇りを持って、新検事総長、新次長検事を中心とする新しい態勢のもとで、検察の再生に向けて、進んで頂きたいと心から願っております。

 記者会見での質疑応答の概略は次の通り

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