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ニューズ&コメンタリー

内部告発経験者が初めて政府の検討会委員に 保護法見直しで

奥山 俊宏(おくやま・としひろ)

 運送業界の闇カルテルを41年前に内部告発して定年の60歳まで32年にわたり閑職に置かれ続けたトナミ運輸の元社員・串岡弘昭さん(68)が、公益通報者保護法に関する消費者庁の有識者検討会の委員に就任した。串岡さんが2002年に声を上げたことが契機の一つとなって同法は制定され、来年3月で施行10年となるが、政府による同法の検討に内部告発経験者が直接参画するのは初めて。同法には「実効性に乏しい」などの批判があり、消費者団体などの間で改正を求める動きが出ている。

 ■公益通報者保護制度の実効性の向上に関する検討会

拡大北城さん(左)と串岡さん=16日午前10時2分、東京・永田町で
 16日午前、東京・永田町のビルの6階で、消費者庁の「公益通報者保護制度の実効性の向上に関する検討会」の初会議が開かれた。

 串岡さんは、経済同友会終身幹事で日本IBM相談役の北城恪太郎さん、東京商工会議所特別顧問でダイヤルサービス社長の今野由梨さんの間に、はさまれるように座った。

 配布された「委員一覧」によれば、委員に選ばれたのは14人。学者や弁護士、企業経営者らが名を連ねているが、その中に「通報経験者」の肩書で串岡さんの名前があった。

 委員のうち、宇賀克也・東京大学法学部教授が座長、升田純・中央大学大学院法務研究科教授が座長代理にそれぞれ指名された。月1回ほどのペースで会議を開き、年度内をめどに検討結果をとりまとめる予定だという。

 消費者庁の板東久美子長官が「制度を機能するものにしていくということで、このご審議を踏まえまして全力を尽くしていく」と述べ、その後、各委員が、あいうえお順に発言した。串岡さんは、北城さんの次に口を開いた。

 「富山から参りました。実際に内部告発を行った串岡弘昭です」

 まずはそう自己紹介した。

 ■業界ぐるみの闇カルテルを読売新聞に内部告発

 串岡さんは1970年に明治学院大学を卒業

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奥山 俊宏(おくやま・としひろ)

 朝日新聞編集委員。
 1966年、岡山県生まれ。1989年、東京大学工学部卒、朝日新聞入社。水戸支局、福島支局、東京社会部、大阪社会部、特別報道部などで記者。『法と経済のジャーナル Asahi Judiciary』の編集も担当。
 著書『秘密解除 ロッキード事件  田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか』(岩波書店、2016年7月)で第21回司馬遼太郎賞(2017年度)を受賞。同書に加え、福島第一原発事故やパナマ文書の報道も含め、日本記者クラブ賞(2018年度)を受賞。近刊の共著書に『バブル経済事件の深層』(岩波新書、2019年4月)。
 そのほかの著書として『パラダイス文書 連鎖する内部告発、パナマ文書を経て「調査報道」がいま暴く』(朝日新聞出版、2017年11月)、『ルポ 東京電力 原発危機1カ月』(朝日新書、2011年6月)、『内部告発の力 公益通報者保護法は何を守るのか』(現代人文社、2004年4月)がある。共著に 『現代アメリカ政治とメディア』(東洋経済新報社、2019年4月)、 『検証 東電テレビ会議』(朝日新聞出版、2012年12月)、『ルポ 内部告発 なぜ組織は間違うのか』(同、2008年9月)、『偽装請負』(朝日新書、2007年5月)など。
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