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資料庫

鳩山首相元秘書に対する検察官の論告の要旨

「政治資金収支の実態を国民の監視から覆い隠した犯行」

 本件は、衆議院議員鳩山由紀夫(以下「鳩山議員」という。)の資金管理団体である友愛政経懇話会及び鳩山議員を支持することを目的とする政治団体である北海道友愛政経懇話会の各収支報告書の作成及び提出の事務を統括していた被告人が

〔1〕 友愛政経懇話会の平成16年ないし平成20年分の各収支報告書を自ら作成するに当たり、各収支報告書の「寄附の内訳」欄に、実際には寄附していない多数の人の氏名等を無断で使用してこれらの人から寄附を受けたように記載するとともに、個人からの寄附の明細を記載しない「その他の寄附」の金額を水増しして、個人からの寄附金額を水増しして虚偽記入し、さらに、特定パーティー収入の金額を水増しして虚偽記入し、それらの各収支報告書を総務大臣に提出した(公訴事実第1ないし第5の各犯行)

〔2〕 北海道友愛政経懇話会の会計責任者と共謀の上、 同会が鳩山議員の実母及び実姉から毎年各150万円の寄附を受けていたにもかかわらず、同会の平成17年ないし平成20年分の各収支報告書の「寄附の内訳」欄に記載せず、同会の平成18年ないし平成20年分の各収支報告書に、特定パーティー収入の金額を水増しして各虚偽記入し、それらの各収支報告書を北海道選挙管理委員会に提出した(公訴事実第6の1ないし4の各犯行)という事案である。

1 本件は、極めて杜撰な政治資金管理の中で、国会議員の資金管理団体等の収支の実態を国民の監視から覆い隠した犯行であること

 政治資金規正法は、政治活動の公明と公正を確保し、民主政治の健全な発達に寄与することを目的とする法律であり(同法1条)、政治腐敗防止のため、政治団体に収支報告書の提出を義務付け、その公開により政治団体の支出及び収入という政治資金の流れを明らかにして国民に参政の判断資料を呈示するという点に重きを置いており、収支報告書は同制度の中心をなすものである。

 それ故に、収支報告書には政治資金の流れを正確に記載しなければならず、その不記載、虚偽記入等については、同法の制定当時から、禁錮5年以下の刑とする重い罰則が置かれ、その適正確保と透明性向上のため累次の改正が行われてきたのであり、その違反には、厳正な処分が必要である。

 しかるに、鳩山議員の東京及び地元事務所の資金管理を統括していた被告人は、鳩山議員の実母から提供される資金で同議員個人の支出及び友愛政経懇話会の支出の相当部分を賄っていたのに、同資金を同議員等が税法上の観点も含めてどのように受け入れるかについて曖昧なまま受け入れ

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