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振興銀が敗訴 SFCG債権二重譲渡問題 東京地裁《判決ほぼ全文も》

新生信託銀行への支払いを日本振興銀行に命じた東京地裁判決のほぼ全文

第2 事案の概要

1 本件は、原告が、貸金業者である株式会社SFCGからその顧客に対する貸付債権の信託譲渡を受け、当該債権譲渡について債権譲渡登記を具備していたところ、同貸付債権の二重譲渡を受けた被告が、債権譲渡登記の具備が原告に劣後するにもかかわらず債務者から同貸付債権の弁済を受けたために同貸付債権が消滅し、これによって原告が損失を受け、被告が同額の利得を得たとして、被告に対し、不当利得返還請求権に基づき、不当利得金453万3259円のうち436万8372円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成21年9月4日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。

2 前提事実(当事者間に争いがないか、以下の各項に掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定することができる事実)

(1)株式会社SFCG (以下「SFCG」という。)は、平成18年法律第115号による改正前の貸金業の規制等に関する法律(以下「貸金業法」という。) 3条所定の登録を受けた貸金業者であった。

(2)SFCGは、株式会社○○興業(以下「本件債務者」 という。)に対し、平成19年5月8日、 597万4927円を次の約定で貸し付けた(以下、この貸付けに係る債権を「本件貸付債権」という。)。
  ア 利息 年27%
  イ 弁済方法
    (ア) 平成24年4月5日に、元金を一括で支払う。
    (イ) 平成19年6月から同24年4月まで、各月5日限り経過分の利息を支払う。

(3)SFCGは、原告に対し、平成20年11月17日午後1時13分、本件貸付債権について、同日付け信託を原因とする債権譲渡登記(動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律(以下「動産・債権譲渡特例法」という。) 4条1項に規定する登記をいう。以下同じ。)の登記手続をした。

(4) 被告に対する債権譲渡、被告の弁済受領及び本件貸付債権の消滅

 ア SFCGは、被告に対し、平成20年12月3日午後1時48分、本件貸付債権について、同年11月21日付け売買(以下、これに基づく債権譲渡を「本件被告譲渡」という。)を原因とする債権譲渡登記の登記手続をした。(甲10号証)

 イ 本件債務者は、被告に対し、本件被告譲渡について承諾した上、本件貸付債権について次のとおり合計585万1998円の弁済をし、これによって本件貸付債権は消滅した。
   平成21年2月4日   7万1893円
      同年3月5日   6万4936円
      同年3月31日  571万5169円

(5)本件貸付債権について、本件債務者の弁済額のうち利息制限法(平成18年法律第115号による改正前のもの。以下同じ。) 1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分(以下「制限超過部分」という。)を元本に充当する、いわゆる引直し計算を行った結果は、別紙1のとおりであり、平成21年2月4日に本件債務者が被告に対して弁済を行う直前における本件貸付債権の残元金額は、436万8372円であった。また、同時点における利息制限法1条1項所定の制限の範囲内での経過利息金額は16万4887円であった。

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