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小沢氏無罪に控訴 指定弁護士「見過ごせない事実誤認」

小沢一郎議員に無罪を言い渡した東京地裁判決の骨子

(争点に対する判断)

○ 収支報告書の記載内容

 平成16年分の収支報告書には、本件4億円は記載されておらず、りそな4億円のみが記載されている。

 本件土地の取得及び取得費の支出は、平成16年分の収支報告書には計上されず、平成 17年分の収支報告書に計上されている。

○ 本件預金担保貸付、りそな4億円の転貸の目的

 石川が、本件4億円を本件売貿の決済に充てず、本件預金担保貸付を受け、りそな 4億円の転貸を受けた目的は、本件 4億円が本件土地の取得原資として被告人の個人資産から陸山会に提供された事実が、収支報告書等の公表によって対外的に明らかとなることを避けるため、本件土地の取得原資は金融機関から調達したりそな 4億円であるとの対外的な説明を可能とする外形作りをすることにあった(このような本件預金担保貸付の目的を「本件 4億円の簿外処理」という。)。

 石川が、本件 4億円の簿外処理を意図した主な動機は、本件土地の取得原資が被告人の個人資産から提供された事実が対外的に明らかになることで、マスメディア等から追及的な取材や批判的な報道を招く等して被告人が政治的に不利益を被る可能性を避けるためであった。

○ 本件合意書の目的

 石川が、本件売買契約の内容を変更し、所有権移転登記について本登記を平成 17年1月7日に遅らせる旨の本件合意書を作成した目的は、陸山会が本件土地を取得し、その購入代金等の取得費を支出したことを、平成 16年分の収支報告書には計上せず、1年間遅らせた平成 17年分の収支報告書に計上して公表するための口実を作ることにあった(このような本件合意書の目的を、「本件土地公表の先送り」という。)。

 石川が、本件土地公表の先送りを意図した主な動機は、本件土地の取得が収支報告書で公表され、マスメディア等から追及的な取材や批判的な報道を招く等して、被告人が政治的に不利益を被る可能性を避けるためであり、これに加え、本件 4億円の簿外処理から生じる収支報告書上のつじつま合わせの時間を確保することも背景にあった。

○ 本件土地の所有権移転時期及び収支報告書における計上時期

 本件土地の所有権は、本件売買契約に従い、平成 16年 10月29日、陸山会に移転した。石川は、本件土地公表の先送りを実現するために、本件土地の売主と交渉したが、不成功に終わり、本件土地の所有権の移転時期を遅らせるという石川らの意図は、実現しなかったというべきである。本件合意書は、所有権移転登記について本登記の時期を平成17年1月7日に遅らせただけであり、本件売買契約を売買予約に変更するものとは認められない。

 陸山会は、平成 16年 10月 29日に本件土地を取得した旨を、平成 16年分の収支報告書に計上すべきであり、この計上を欠く平成 16年分の収支報告書の記載は、記載すべき事項の不記載に当たり、平成 17年1月7日に取得した旨の平成 17年分の収支報告書の記載は、虚偽の記入に当たる。

○ 収支報告書における本件土地の取得費等の計上時期

 平成 16年 10月 5日及び同月 29日、本件土地の売買に関して陸山会から支出された合計 3億 5261万 6788円は、本件土地の取得費として、平成 16年分の収支報告書において、事務所費に区分される支出として、計上すべきである。これを計上しない平成 16年分の収支報告書の記載及びこれを平成 17年の支出として計上した平成 17年分の収支報告書の記載はいずれも虚偽の記入に当たる。

○ 本件 4億円の収入計上の要否

 被告人が、平成 16年 10月 12日、本件 4億円を

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