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石川知裕議員ら小沢氏元秘書3人に二審も有罪 ゼネコンからの裏金も認定

小沢一郎議員の元秘書らを有罪とした2013年3月13日の東京高裁判決の要旨

第1 原審の訴因等変更許可に関する訴訟手続の法令違反の主張について(被告人大久保の控訴趣意)

 論旨は、要するに、原審裁判所は、公判前整理手続終了後に訴因の追加的変更を求める検察官の訴因等変更請求について、これを許可する決定をしたが、同手続終了後の訴因等の変更は許されず、同許可決定は法定手続の保障を定めた憲法31条に違反する、というのである。

 しかし、公判前整理手続を経た事件について、訴因等の変更を許さない旨の法律上の規定はなく、同手続終了後の訴因等の変更がおよそ許されないとする理由はない上、本件訴因等変更請求は、その内容に照らし同手続の趣旨を没却するものとはいえないから、前記許可決定には何ら違憲、違法な点はない。

第2 西松建設事件に関する事実誤認等の主張について(被告人大久保の控訴趣意)

 論旨は、要するに、原判決は、被告人大久保が、〔1〕平成18年10月、会社である西松建設から、新政研又は未来研名義で、陸山会又は第4区総支部に対する政治活動に関する各寄附を受けたこと、〔2〕平成15年から平成18年までの間、西松建設から前同様の各寄附を受けたのに、各収支報告書に新政研又は未来研から各寄附があった旨虚偽の記入をして、これらを提出したことをそれぞれ認定しているが、上記各寄附は、真実、西松建設でなく新政研又は未来研から受けたものであり、また、被告人大久保には、西松建設からの寄附であるとの認識がなかったから、原判決には、事実誤認等の誤りがある、というのである。

 しかし、被告人大久保が、西松建設からの寄附であることを認識しながら、新政研又は未来研名義で各寄附を受けたことは明らかであり、原判決に事実誤認等の誤りはない。すなわち、原判決は、〔1〕両研究会に政治団体としての実体がなかったこと、〔2〕本件各寄附の原資は西松建設の資金であったこと、〔3〕本件各寄附が西松建設の意思決定及び指示に基づき実行されたものであることの事情が認められるとしているところ、その認定、判断は、関係証拠に照らし合理的なものということができ、これらを併せ考慮して、原判決が、本件各寄附の主体が西松建設であったとの結論を導いたことについて、論理則、経験則に違反するところはない。その上で、原判決は、主に西松建設総務部長の原審証言等に基づき、献金総額等の重要事項について、被告人大久保は、毎年、同総務部長とのみ打ち合わせて、両研究会の役職員は全く関与していなかったことなどを認定した上、被告人大久保が、両研究会は西松建設の隠れ蓑であって本件各寄附の主体が西松建設であることを認識していたものと認められる、との結論を導いているが、その認定、判断も関係証拠に照らし合理的なものといえ、論理則、経験則に違反するところはない。

第3 陸山会事件に関して検察官に水谷建設関連の主張立証を許した訴訟手続の法令違反の主張について(被告人大久保及び被告人池田の控訴趣意)

 論旨は、要するに、〔1〕原審裁判所は、検察官に、陸山会事件の訴因とは自然的関連性がなく余罪に当たる、平成16年10月頃に被告人石川が胆沢ダム建設工事の受注に絡んで水谷建設から5000万円を受領したという事実の主張立証を許した上、〔2〕原判決は、起訴されていない余罪を実質上処罰する趣旨で同事実を認定しているから、原審の訴訟手続には法令違反がある、というのである。

 しかし、前記〔1〕、〔2〕のいずれについても、原審の訴訟手続に法令違反はない。すなわち、原審の公判前・期日間整理手続における検察官の主張内容に鑑みれば、検察官は、陸山会事件における被告人大久保及び被告人石川の動機ないし故意及び共謀を基礎付ける一事情として、前記事実を主張し、その立証を目指したことは明らかであり、同事実の内容、殊に、小沢事務所のいわば裏金として建設利権に絡む金員を受領し、それが、本件4億円の借入れ及び本件土地の購入と時期を同じくするということに照らせば、同事実は、被告人大久保らの動機等の形成に大きな影響を及ぼし

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