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七十七銀行員の津波被災、控訴審も賠償請求棄却で遺族が上告

七十七銀行女川支店の行員らの津波被害に関する2015年4月22日の仙台高裁判決の全文

 1  平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(本件地震)による津波により、宮城県牡鹿郡女川町(女川町)に所在する被控訴人女川支店において、勤務中に同支店屋上(本件屋上)に避難していた行員及び派遣スタッフ合計12名が流されて死亡し、又は行方不明となった。
 本件は、上記行員及び派遣スタッフらのうち3名の相続人である控訴人らが、被控訴人に対し、上記被災について、被控訴人において上記行員らに対する安全配慮義務違反があったと主張して、債務不履行又は不法行為(民法709条、715条)に基づき、上記行員らから相続した各損害賠償金及びその遅延損害金の支払を求める事案である。
 控訴人らは、被控訴人の安全配慮義務違反として、本件地震発生前につき、被控訴人において、①立地の特殊性に合わせた店舗を設計すべき義務、②安全教育を施した者を管理責任者として配置すべき義務、及び③避難訓練等を実施すべき義務をそれぞれ怠ったこと、また、④被控訴人が災害対応プラン(被控訴人作成の災害等緊急時対応プラン及びこれに基づく各支店の緊急時対応計画を含めたものをいう。以下同様とする。)の平成21年の改正において、津波からの避難場所としては不適切な本件屋上を避難場所として追加したことを主張する。また、本件地震発生後につき、被控訴人女川支店支店長(以下「女川支店長」ともいう。)において、⑤津波等に関する情報を収集する義務及び⑥女川町の指定避難場所である堀切山への避難を指示すべき義務をそれぞれ怠ったこと、⑦被控訴人(本店の担当者)において、女川支店長が上記⑥の義務に反して本件屋上への避難を指示したことを黙認したこと、⑧女川支店長において、上記⑥の義務に違反して本件屋上への避難を指示した後、避難場所を本件屋上から堀切山に変更する指示を行うべき義務を怠ったことなどを主張している。
 原審は、控訴人らの請求をいずれも棄却したところ、控訴人らが控訴した。

 2  前提事実及び当事者の主張は、以下のとおり補正し、後記3のとおり控訴人らの当審における補充主張を加えるほかは、原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要等」の2ないし4に記載するとおりであるから、これを引用する。
 (原判決の補正)
 原判決8頁13行目の「できたのであるから」を「できた。また、一旦、本件屋上に避難した後も、堀切山に避難する時間があった。よって

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