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深掘り

東電原発事故テレビ会議映像詳録

柏崎刈羽原発所長「格納容器は気密性を維持してない」

3月17日午前9時16分から午前9時21分まで

 福島第一原子力発電所(1F)が2011年3月11日に地震と津波に襲われたときから、東京電力は東京の本店と福島第一原発の緊急時対策室を専用回線で結んで、テレビ会議を開いてきている。その録音・録画の一部が東電本店で記者に限定公開されている。そのうち、3月17日午前9時16分から午前9時21分までの場面をここに紹介する。

  ▽まとめ:奥山俊宏

  ▽注:一部の音声が東電において「ピー」音で聴取不能とされており、また、「ピー音」がなくてもよく聞き取れない言葉があり、それらについては適宜「●●」や「○○」「peee」「piiii」などの表現で示しました。

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 無音を破って午前9時16分(注1)、音声が入る。


本店●●
:えー、柏崎の横村さん。聞こえますか。

柏崎刈羽原発免震棟技術支援チーム○○:ちょっとお待ち下さい。

柏崎刈羽原発免震棟技術支援チーム横村所長:はい。横村です。

本店●●:すいません。今からヘリコプターが飛んできて、しばらく現場の作業が出来ないタイミングになるんですけれど、今しがた頂いた炉への給水に関するご懸念というか「確認したほうがいい」というリコメンドについてご発言いただけないでしょうか。

柏崎刈羽原発免震棟技術支援チーム横村所長:ああ、そうですか。あのね、え、ちょっと、こっちでずうっとみてると、まず格納容器の健全性については、私は、形は維持してるけれども、気密性の機能は維持してないと思います。というのはですね。航空写真見てもわかるように、リアクターのシールドプラグ。1号と3号から2号を想像するとね。3号では特にシールドプラグからスタックから出てる以上の蒸気が出てる。ということは、えー格納容器の圧力はある程度あるけれども、その圧力によって注水した水が全て、海水が蒸気になってシールドプラグから出てるというふうに考えてます。ということは……。それは1も3も一緒だと思います。
で、もう一つ。なぜオペフロにあれだけの水素がたまったかっていうと格納容器の上のほうに水素がたまったっていうことですよね。ということは、その上の水素がなぜオペフロにいけたかっていったら、一番怪しいのは1と3で一番弱いところはPCVのフランジのゴム、あそこがやられてですね。あそこから水素が出てるっていうところだというふうに想像されます。したがって、格納容器はすでに気密性がない
この状態でどこまで満水にすればいいのかっていうのを冷静に考える必要があります。いくら水を注水しても、思ったほど水位があがってきてないというふうに考えるべきで。かけた水はですね、海水はほとんどスプレー状態で蒸発して今のパスを通ってですね、全て大気に放出されている。だから10トンパーアワーで入れたからといってドライウェルの中が満水状態に近づいてるなんていうのは夢の夢物語。全て蒸発しているというふうに見るべきです。ですから、私は非常に細かくてデリケートなその、水位調整を今の水位計とか今の注水した量が全て、今の注水した量が全て、ドライウェルの中にたまっているというふうに想定して水位を絞ることには反対です。今、まさに燃料はですね。まだ空焚き状態で、スプレーされて気化熱で冷えてる状態、こういうふうに考えるべきだというふうに思います。こういったことも考えあわせて慎重に水位を絞ることについては検討すべきだと思います。以上です。

 午前9時19分(注2)、横村所長の話が

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